スタッフブログ

自宅に帰るということ

 当院にはリハビリをして自宅に帰る方がたくさんいらっしゃいます。その中で私が担当させていただいたある患者様に学ばせていただいたことがあります。
その患者様は自宅では車いす生活を送っていましたが、入院時はほとんどの時間をベッド上で過ごされていました。奥様はほとんど毎日お見舞いにいらっしゃって、お二人時間を大切にされていました。

 ご本人からは「パソコンをやりたい」、奥様からは「トイレに行ってくれれば・・・」という希望が聞かれていました。進行性の難病を持った方だったことあり入院前までの状態まで回復することは難しかったため福祉用具や介護保険サービスの利用などを提案し環境を整えることを中心に退院をめざしました。

 入院から2か月後、デッド上でもパソコンが使える環境を整え、ポータブルトイレを使用することでトイレでの排泄が可能となり、無事に自宅へ退院することができました。退院する際に「ありがとう、次は歩いてくるね」と笑顔でおっしゃってくださったことを今も覚えています。

 ほとんどがベッド上での生活になっても笑顔で退院していったこの患12者様から”自宅へ帰る”といっても患者様、ご家族によって望んでいる生活は違うのだということを改めて学びました。リハビリスタッフとして自宅へ帰るため、望んでいる生活を送るためには何が必要かを常に考えながら、患者様に寄り添っていきたいと思います。                                                             理学療法士

リハビリスタッフによる退院前の家屋調査の様子。

 

 今回は薬剤師   ”未来への希望につながる道筋”

当院に入院される患者様の中には今まで治療が順調でなく、回復をあきらめかけている方がしばしばみられます。

 ある方は、脳神経の難病で大規模病院や専門医を転々とされ、そのたびに薬が次々に増えてしまい治療への不信感で服薬を拒否されていて、気持ちも若干すさんでいられる様子でした。 おおむね30分ほどこの間の経過をうかがったところ、今後の生活がどうなるのかを心配し、『未来への希望につながる道筋』が見えないことへの強い不安をお持ちだと感じました。

そこで病気の原因と仕組み、薬をしっかり使えば今までより楽に動けること、今の段階できちんと治療すれば自宅に帰ることも可能になることをじっくりとお伝えしました。
その後、患者様は内容を整理して単純になった薬をきちんと使用され、リハビリにも励まれ、ついにご自宅へ退院されました。

 長く治療を続けるには、なりより『未来への希望につながる道筋』が必要です。現代医療が失ってしまったかもしれない『患者様と時間をかけて向き合い、気持ちを前向きに変えていくこと』の一翼をになう誇りを胸に、今日も当院の薬剤師は患者様のところへ足を運んでいます。

20161216
cimg1410


 

四季折々の行事を通して

あきしま相互病院2階3階病棟では毎月行事を行っています。入院生活は私たちの生活とは異なり、刺激の少ないものになってしまいます。

当院では4月にはお花見、8月は夏祭りなど季節を感じることのできる行事や病棟スタッフなどによる演奏会などが開かれています。行事では毎月誕生日カードを作成し、行事担当スタッフは日々の業務の中で準備などに追われることもあります。しかし泣いて喜ばれる患者様や、日中眠っていることの多い患者様の笑顔があふれた時間は私たちにとってかけがえのないものとなっています。大きな行事だけでなく、日々のケアの中でも人対人である関わりを大切にして働いています。
             ソーラン節を三味線で弾いています!私も一緒に歌いました!

利用者さまの笑顔で元気づけられています。

  利用者さまの笑顔で元気づけられている今日この頃.
全面ガラス張り、陽の光と庭園の緑とたくさんの花に囲まれている通所リハビリ。
ただいま薔薇が満開です。
 そんな中、いつも心に思うこと。
そのひとらしい在宅生活を継続するために、私は何をすればいいのか?
おひとりおひとり違うADL(食事、移動、排泄、入浴等)が異なるが、
どのような声掛けをしたらやる気になっていただけるのか、どんな励ましで喜んでいただけるのか。
利用者さまのADLを最大限に引き出すため、過介助にならないように、どこまで見守りをすればよいのか。
また、利用者さまとの会話の中からご自宅での生活状況やニーズを引き出さなければなりません。
利用者さまの目標を踏まえ、その目標に近づくために、在宅での生活を思い浮かべながら、
利用者さまを支援していきたいと思っています。
 こんな私はまだまだ勉強中ですが、利用者さまと過ごす限られた時間の中で試行錯誤しながら取り組んでおります。
少しでもご自分で出来ることを増やし、その出来たことに喜びを感じていただきたい。
ひとりでも多くの利用者さまが目標を達成して、通所リハビリを卒業していただくように、
日々努力していきたいと思っております。

IMGP17q76

    通所リハビリ  介護福祉士