家にはその方の人生が刻まれている ー 訪問リハビリで思うこと

 当院では、入院から自宅退院後の生活が安定して送れるよう支援しています。その方の「出来ること」を「していること」に繋げていくため、身体機能や動作訓練・介助者への指導や環境調整・療養相談などを行っています。
毎週訪問していたA氏は、座位保持が出来たことをきっかけに座って食べる、得意だったワープロ作業を行うなど、徐々に「していること」が増えていきました。しかし、それに伴うリスクも考慮しなければなりません。介助者への聞き取り、現状把握を踏まえ、転倒予防への環境調整や関わるスタッフにも伝達していくことが必要になります。
いつも居る場所、見える景色、小物、匂いなど 家にはその方の人生が刻まれています。その人らしい生活を支えるため、目標を見つけることは訪問リハビリに携わるものとして悩むところでもあり、醍醐味でもあると感じます。その方の生活に寄り添えるサポートが出来るようチームで取り組みます。