患者さまとご家族が安心できる環境を目指します

院長 小泉博史

1973年 東京大学医学部卒
日本内科学会認定医
日本腎臓病学会認定専門医・指導医
日本透析医学会専門医・指導医

すながわ相互診療所は健生会が2001年5月に開設した透析医療専門の診療所です。2026年5月には25周年を迎えます(健生会が透析治療を開始してから2027年で50周年を迎えます)
患者様や地域のみなさまの御支援に心から感謝申し上げます。

2022年の日本透析医学会の統計調査では、透析導入患者の平均年齢は71.4歳で、全透析患者の平均年齢は70歳と高齢化が進んでいます。当院でも、高齢者や糖尿病患者、長期透析患者の増加に伴って車椅子の人や様々な合併症を持つ患者が増えています。

当院は車での来院に対応した駐車場や乗降スペースが充分にあり、手すりの設置、車椅子対応のバリアフリーの診療所となっています。また、送迎車を6台配置し患者様の通院サポートも行っています。現在は通院患者の約7割が送迎車を利用されています。

これからもみなさまに安心して透析医療を受けていただけるよう、環境整備を進めてまいります。

長年大事にしてきた透析診療の姿
山田洋次監督の『映画館(こや)がはねて』(中公文庫)の中の「寅さんはなぜ新幹線に乗らないのか」という章に強く惹かれました。「新幹線の座席は大概一方向きに並んでいて乗客同士が仲良くなることはほとんどない。皆黙々とくだらない週刊誌を読みふけり、ウォークマンを頭にかけて眼を閉じ…」という状況が透析医療の現場にそっくりだったからです。ほとんどの患者さんは透析中、隣の人とも口もあまり聞かず、週刊誌などを読んで時間をつぶしている。透析医療に期待されているのは4時間以内に正確に増えた体重を減らすということだけで良いのか、常々疑問に思っていました。
「寅さんにとっての旅は、どうしても向かい合わせの客車でなければならない。『お婆ちゃん、どこ行くんだい』と声をかけ、娘の出産の手伝いに行くのだと聞けば、『可愛い孫が生まれるよ、お婆ちゃんは美人だからな』と老婆を喜ばせる…」
このような雰囲気の透析室ができないかと強く思いました。みんなが病気で苦しんでいるわけだから、お互いに励まし合えるような、仲の良い、笑いの絶えない透析室にしよう、「寅さん透析」をしようと、スタッフや患者さんに呼びかけ、御花見・BBQ・歩こう会・バス旅行・新年会など、患者さんが楽しく参加していただける行事を行ってきました。今後も、透析患者会と協力して、できるだけ楽しい行事を続けていきたいと思っています。

砂川の地に思いを馳せて
すながわ相互診療所のある砂川は「砂川基地反対闘争」の闘われたところでもあります。玉川上水が引かれてから開拓が進んだ砂川は畑作を中心に農家がほとんどの場所でしたが、戦前は日本陸軍、戦後は米軍によって畑が取り上げられ72万坪以上の基地が作られた町となりました。朝鮮戦争後の1955年米軍基地拡張計画が発表され、機動隊に守られた強制測量、杭打ちが行なわれました。しかし「土地に杭はうたれても心に杭はうたれない」との合い言葉で運動は全国に広がり沖縄返還、安保闘争へと続く反戦平和運動の象徴として戦われました。そしてついに1968年米軍は拡張計画の中止を発表し、現在米軍基地は返還され、その1/3は昭和記念公園となり多くの人の散策とやすらぎの場所となっています。