「庭で作ったじゃがいもだからより美味しく感じるね」 

~じゃがいも作りから調理活動を通して~

元々じゃがいも作りの経験があるA氏と種芋用意、灰づけ、種まき、芽かき、収穫、調理といった一連の活動を作業療法で行いました。

普段は物事を覚えている事が難しく、日付や季節が解らなくなったりする事が多いA氏ですが、雨が続き梅雨に入った事をお伝えすると、「雨が続くとあの芋達は大丈夫かな?」と心配されたり、庭園を散歩する際には畑のじゃがいもの成長を毎回見届ける様子がみられました。今年は豊作で100個以上のじゃがいもが収穫でき、共に喜びました。じゃがいもピザを作った際には笑顔で嬉しそうに話される姿や、「芽かきをそろそろした方がいいんじゃない?」と助言を下さる等、普段よりも意欲的に作業に取り組まれる様子がありました。

 仕事を成し遂げたという充実感・達成感が得られる事、すくすく育っていく過程が目に見えてわかる事、土の香りや手触り、初めて食べるじゃがいもピザの味等、多くの五感への刺激は私達に様々な変化をもたらしてくれる要素の一つだと思います。