口から食べる幸せを守るために

けんせい歯科 歯科衛生士 朝倉 宏子


【サルコペニアとフレイル】
筋肉量が減少したり、筋力が低下したり、体を動かす機能が低下したりする事を専門的には、「サルコペニア」と呼び、2016年には国際疾病分類(ICD-10)に登録されて、世界的に認められた新しい病気の概念です。

しかし、ちょっとのむせや硬いものが食べづらい、食べこぼしなどは、いわば病気や障害に至っておらず一歩手前の状態です。
このような状態の高齢者は、気分が落ち込みやすくなったり、 家に閉じこもりがちで外に出て人と会わなくなったりなど、筋肉など体の問題だけではなく、精神的、社会的に虚弱という状態になることがあります。
この身体的、社会的に虚弱な状態を「フレイル」と呼びます。

また、「フレイル」が進行する初期の段階では口に関す関連する虚弱な状態がみられる事が多いので、これを「オーラルフレイル」と呼ぶ事が提唱されています。
「オーラルフレイル」は、滑舌低下、食べこぼし、わずかなむせ、噛めない食品が増えるなどの些細な口腔機能の低下から始まります。これらの様々なお口の衰えは、身体の衰え(フレイル)と大きく関わっています。
早めに気付き、病気になる前段階で積極的に予防に取り組む事はとても大切なことです。

引用「歯科衛生だよりvol.43」