「金の切れ目が、命の切れ目」の社会を正そう

八王子共立診療所所長
奥野 開斗
健康のひろば第169号(2025年4月15日)より

 春は出会いと別れの季節です。3ヶ月間、八診で地域医療研修をされた立川相互病院研修医の大槻幹太先生が、無事に研修を終え、4月からは都内の大学病院で整形外科医を志すこととなりました。外来や訪問診療、友の会活動で地域の皆さんにも大変なご協力を頂きました。大槻先生がいつの日か頼もしい整形外科医となって、八王子に戻ってきてくれることを心待ちにしたいと思います。
 八診では今後も多くの医学生や若い医師を受け入れて、地域医療に触れてもらいたいと考えています。地域の皆さんには、患者の立場から、地域住民の立場から、未来の地域医療を担う若い医師へ期待をこめた温かい声かけと叱咤激励をいただけると幸いです。今年はいったいどんな素敵な先生が来てくれるのでしょうか。
 さて、国会では耳を疑うような話がでてきました。「高額療養費制度」の負担上限額引き上げの議論です。癌治療に関わる学会や、患者団体などがこぞって見直しを求める声明を出しました。政府は少子化対策の財源のために医療費削減を目論んでいるわけですが、一方で防衛費は過去最大の8.7兆円まで積み上がっています。この歪みを正せば、「金の切れ目が、命の切れ目」になるような社会ではなく、誰もがお金の心配なく医療が受けられ、子育てや介護ができる社会は実現できるはずです。

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