いつでもユーモア

 Kさんは90歳近い。ニコニコしながら、冗談とありがとうを交えて入室される。連れ合いは60歳前にガンで亡くなられた。闘病を支えながら、患者さん達に寄り添う相談活動をしてこられた。自身もガンの回復者である。活動の研修ではリーダーから、ユーモアのある2分間スピーチを、突然求められるそうだ。「たとえば、曇りの日でも、その向こうは晴れている、とか」。いつでも話せるよう習慣づけておられる。テレビで学者のコメンテーターが、いきなり振られても言いたいことを、どんな長さでも、きちっと話せるように、2、3個用意していると言っていた。
 退出するとき、「ボケてても、ボケてないふりをしています」とさらり。思わずう~ん。顔を見合わせて笑ってしまった。

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