学校へ行くの

 「おはようございます。学校へ行くの」。朝クリニックに着く頃、見知らぬ子に呼び止められた。目を見てニッコリ。淡いカラフルな洋服と小さなリュック。今日は4月1日、学童に行くのかな。「おめでとう」とあいさつをして別れた。再び数日後、背中を指さして「おはようございます。これ見て、ピンクのランドセル」。新しくてうれしそうだ。「あっちで友達が待っている」。一緒に登校のようだ。あらためて「おめでとう」と見送った。
 幼児期を家庭と園で、愛情を感じながら育ったのだろう。学校へ進む喜びが、ことばにあふれていた。これからは学校、家庭、地域の中で、子ども時代を生きて行く。困難だけれど希望を持ち、これからの時代を生き抜く人たちだ。皆で見守りたいと思う。

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