基本的信頼

遠くにいる1歳半過ぎの子の子守を頼まれた。両親の仕事が休日に重なったためだ。なついておらず緊張する。長い昼寝のあと目を覚ました。笑顔はないが、しっかり果物のおやつを食べ歩き出す。しばらくすると妻と私の手を取った。いっしょにあるこう。思わずありがとうと言葉が出た。大げさだが人を受け容れ、受け容れられるうれしさを教えられた。

想えば親。特に母には甘えとわがままのし放題。よく放っておいてくれたものだ。母の匂いと膝の温もりを覚えている。引いて見られるようになったのは故郷を離れてからだった。

「子ども食堂」と「無料塾」。お腹が満たされ、楽しく人と交流する。ゆったり自分のペースで学べること。いいなあと思う。

宮地秀彰

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