そのときジイジは。

生意気ざかりの頃、父に「どうして戦争に反対しなかったのか」と問うたことがある。「そんなことを言ったって」と父は絶句した。日本はどう見ても誤った道を歩んでいたのにというわけである。
さて現在、コロナ禍で日本の医療のもろさや地球環境の破壊が明らかになった。被爆国にもかかわらず核兵器禁止条約に後ろ向きである。産みづらく育てづらい社会。「ジイジはそのとき何をしていたのか」。身近にいる幼児たちは2100年には80すぎ。元気にしているだろうか。日本の人口予測は今の5割減。地球環境や戦争の危機を克服しているか。地域はどうなっているだろうか。
未来の子孫のよい祖先でありたい。「安心して住み続けられるまちづくり」につながる課題である。

宮地秀彰

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