お天道さま

寒い朝、モノレール駅からクリニックに向かうとき、いつの間にか陽ざしを求めて歩いている。陽は顔に当たるだけだが、暖かくてありがたい。クリニックに着く頃には、少し暑いくらいだ。気持ち良く働ける。
体が温まるのは酸素を取り込み、糖と脂肪を燃やした結果だ。それらは、自然の時間に従い、太陽のエネルギーと水と土に親しむ農作業で、食物として授かったものだ。高校まではわずかばかりの農業を手伝った。米も野菜も自給だった。その後はすっかり土からも、ふるさとからも、季節からも遠く離れてしまった。
朝夕の通勤のわきにある、広く整った農地では、四季をめぐり、折々の野菜が育てられている。恵みをいただくだけで、何だかお天道さまに申し訳ない気がする。

宮地秀彰

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