毎月発行してまいりましたこのお便りも、今回で第210号となりました。
「毎月楽しみにしています」「読んでいますよ」と声をかけていただいたことも大きな励みとなり、ここまで続けてくることができました。改めまして、心より感謝申し上げます。
さて、長年続けてきたこの診療所ニュースですが、今回をもちましてしばらくの間、発行を休止させていただくこととなりました。
その理由の一つは、昨今の物価高です。紙代や印刷費をはじめ、さまざまな経費が年々高騰し、毎月発行を続けていくことが難しくなってまいりました。
ご存じでしょうか。いま、地域の医療が大きな危機に直面しています。病院や診療所は、いま厳しい状況に置かれています。
その大きな要因の一つが、物価や人件費の上昇です。医療機関が受け取る「診療報酬」は、一般の商品やサービスのように自由に価格を決めることができず、国が定める公定価格です。一方で、電気代や医薬品、医療材料など、病院の運営に必要なさまざまな費用は上昇しています。
さらに、医療や介護の現場で働く職員の賃金についても、他の産業と同じように引き上げていくことが求められています。しかし、収入となる診療報酬が十分に上がらなければ、そのための財源を確保することは容易ではありません。こうした状況が続けば、医療機関の経営はますます厳しくなり、地域によっては診療体制の縮小や存続そのものが危ぶまれることにもなりかねません。
医療を必要とする人が、必要なときに安心して医療を受けられる地域を守るためにも、物価や賃金の上昇をきちんと反映できる診療報酬の仕組みが必要です。
「いつでも病院がある」という当たり前が、当たり前ではなくなるかもしれません。
地域医療を守るために、いま何が必要なのか。私たちの暮らしや小さな活動にも大きな影響が出ていることを思うと、政治にぜひしっかりと取り組んでいただきたいものです。
とはいえ、第210号という節目まで続けることができたことを、ありがたく、そして嬉しく思っています。長い年月の中で、このお便りを通して皆さまとつながることができたことは、私たちにとって大切な思い出です。
今回でいったんお休みとなりますが、皆さまにお便りをお届けできる日が来ましたら、その際にはぜひお付き合いいただければと思います。これまで長い間お読みいただき、ありがとうございました。
なお、診療体制につきましては、これまでと同様に「健康のいずみ」に掲載しております。ぜひご確認いただき、ご活用ください。