八王子共立診療所所長
奥野 開斗
健康のひろば第167号(2024年10月15日)より
このコラムがみなさんに届く頃には、天高く馬肥ゆる季節が来ているでしょうか。肥ゆるのは馬だけではありません。毎年、この季節になると血糖値が高くなる患者さんが数人はいるもので、「庭の木に柿がたくさん実ってしまって…」と申し訳なさそうにされるのです。そんな方がひとりふたりと続くと、普段は無機質な診察室の中でも季節を感じることができます。
3人目からは、こちらから「血糖値が高くなりましたが、柿ですか?」と尋ねたりしますが、これが柿に限らず田舎から送られてきたリンゴのこともあれば、スーパーで箱買いしたミカンのこともあり、診断が難しいところです。
もちろん、季節の味覚を楽しむことは悪いことではありません。食べ過ぎには注意が必要ですが、上手に楽しんだ後は他のメニューや運動習慣を工夫して帳尻を合わせましょうとお話しています。さて、ここまで書きながらニュースを聞き流していたのですが、維新系の県知事が立場を利用して特産ワインなど利益供与を求めたあげく告発した部下を自死に追いやったとか、自民党の国会議員が裏金を香典にして地元有権者に配っていたとか、「いったい誰のために政治をやっているんだ」と憤りを覚える報道ばかり聴こえてきます。
「おねだり」や「裏金」で私腹を肥やす政治家を退場させる清々しい秋の風を吹かせたいものです。