一人ひとりの生き方を尊重する国に

 女の子は満1歳。2、3歩歩けるようになった。誕生会では皆に笑顔いっぱい。2か月前、お母さんの仕事で来日したときは、伝い歩きだった。両親は同性。子どもが欲しくて話し合い、遺伝子を他の同性カップルからもらった。親が4人だ。週の半分ずつ2つの家を行き来している。皆は彼女を愛し、初めての慣れない育児に一生懸命だ。祖父母は8人。孫の動画や実際に会うことがとても楽しみ。多国籍で多言語。にぎやかな家族だ。同性婚も子育ても、社会がしっかり保障している。
 求めあい一緒に生きたい、子どもを迎え家族として暮らしたい。同性婚であろうと、血のつながりがあろうとなかろうと、多様な生き方と家族の形。そろそろ日本は個人の生き方と幸せを尊重する国になるときだ。

宮地秀彰

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