カラスウリのつるに腰をかけた母と子は小人。何か話している。野の花々の中でときをすごしている、「野の花と小人たち」。旅人が馬に乗り、果てしなく続く緑の牧草に沿って道を行く。村に入ると人々は働き、子どもたちは遊び、.広場ではマーケットが開かれている。求愛する若者がおり、夕暮、静かに祈りを捧げる農民の夫婦がいる、「旅の絵本」。安野光雅の絵本だ。虫の目、鳥の目で、自然の秩序が生み出す世界と人と生活を、自由な時間と空間のなかで描いている。
この春立川の美術館で、生誕100周年記念展があった。モノレールを挟んで立川相互病院がある。安野は島根県津和野の出で、上京して小金井に住んだ。教師を務めたこともある。国分寺や多摩丘陵、八王子、青梅などでスケッチをした。