地域の共有の財産

小さいころ身近で聞いたシンリンクミアイ。近くの里山は私有地でも国有地でもなく、地区の人々の共有地として山の恵みを受け、私たち子どもは自由に遊んだ。小学校や保育園、公園がつくられ、無医地区になると診療所が誘致された。小さな神社と共同墓地もあった。森林組合は地域の生活に欠かせない教育や福祉などの公共を担っていた。
さて当クリニックが属する民医連は、戦後医療が乏しかった頃、市民が自分たちのいのちと健康を守るため、医療者と力を合わせてつくり上げた。持分はなく共有の財産とし、だれもが等しく医療を受けられることを目指した。市民が参加し民主的な管理運営に努力している。地域で手を結び地域の医療を守る財産でありたいと思う。

内田樹 コモンの再生 文藝春秋
宇沢弘文 社会的共通資本 岩波新書
宇沢弘文 人間の経済 新潮新書
斎藤幸平 人新世の「資本論」 集英社新書

森林組合 共有 里山 学校 無医地区・診療所
学校 医療
民医連 持分なし
コモン 社会的に人々に共有され、管理されるべき冨 ×私有化、国有化
水、電力、住居、医療、教育などを公共財として自分たちで民主主義的に管理
市民が民主的、水平的に共同管理に参加を重視。拡張して資本主義の彫刻を目指す。

宮地秀彰

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