よくかんで元気な生活を:暮らしの健康教室

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カムカム、エブリデイ!

 8(歯)が並ぶ8月8日は、歯並びの日とされています。正しいかみ合わせでよくかんで食べると、身体にさまざまな良い効果を得ることができます。

食欲を抑え、虫歯や歯周病を予防

 普段の1.5~2倍多くかむと、いつもの1割少ない量で満腹感を得られたというアメリカの研究報告があります。胃から脳の満腹中枢に信号が伝わるまで約20分程度かかります。よくかんで食べることでゆっくり食べることができ、食欲を抑えることができます。
 また消化を助ける効果もあるため、胃腸の働きを活発にする効果もあります。
 よくかむと唾液が多く分泌されます。するとより味覚を感じやすくなり、食事をよりおいしく感じることができます。唾液は他にも細菌を洗い流す作用もあるため、虫歯や歯肉炎の予防にもつながります。
 かむという動作は顎の運動です。よくかむことで口の周りの筋肉が鍛えられ、表情が作りやすくなったり、言葉の発音がきれいになったり、誤嚥のリスクを減らしたりできる効果があります。
 脳への血流も良くなるため、記憶力の向上や物忘れの予防効果もあります。

食生活での工夫

 日ごろからよくかんで食べることを意識しましょう。食物繊維の豊富なかみ応えのある食材を選ぶと、自然とかむ回数が増えます。
 食材を大きく切るのもよいです。また、飲み物やスープは口の中の食べ物を完全に飲み込んでから飲むようにしましょう。よくかまずに水分で流し込んでしまうと、胃に負担もかかるため避けたほうがよいです。一口を小さくする、スプーンをいつもより一回り小さいものに変えるなど口に運ぶ回数を増やすのもよいです。
 テレビやスマホを見ながらなどの”ながら食べ”はよくかまずに飲み込んでしまう原因となります。食事に集中できる時間を作りましょう。
 よくかむことで元気に生活をすることができます。ぜひかむことを意識して毎回の食事を楽しんでみてください。

◇「健康のいずみ」8月号(2022年8月5日/第584号)より

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