朗読のすすめ:暮らしの健康教室

心にも脳にも、リラックス効果あり!

6 月19日はろう(6 )ど(10)く(9)の語呂合わせで朗読の日です。朗読とは、ただ声に出して文章を読むだけでなく、文章の内容を理解し、感情を込めて相手に伝えるように声に出して読むことを言います。

朗読の効用

朗読をすると文章に集中できて内容の理解がしやすくなり、目で見て声に出して耳で聞くため記憶にもとどまりやすくなります。それ以外にも、脳が刺激されてリラックス効果を得ることもできます。
声に出すことで舌の動きを意識するため、滑舌も良くなります。また、「相手に伝える」ことを意識すると、自然と大きく良い声が出せるようになります。すると、普段の会話でも滑らかな言葉と良い声で話せるため、コミュニケーションの向上にも役立ちます。
朗読をするにはまず一度黙読をして、この文章には何が書かれているのかを把握しましょう。次に自分自身が何を伝えたいと感じたかを考えます。感情が動いた部分や、発見だと感じた部分でよいです。

背筋を伸ばして声を出してみよう

ここまで考えたら実際に声に出して読んでみましょう。その際は背筋を伸ばして下腹に軽く力を入れて腹式呼吸を意識します。
句点「。」では間をあけて、聞き手が情報を整理する時間を取ります。また、自分が伝えたい部分はゆっくり読む、声を大きくする、間をあける、などの強調や抑揚をつけると、聞き手も聞きやすく伝えたい部分が伝わりやすくなります。次に表情も意識しましょう。口角を上げて読むと優しい声になります。
朗読の効果をさらに高めたい場合は、実際に誰かに聞いてもらって感想をもらうか、朗読している声を録音して自分で聞いてみましょう。どのような声の出し方や話し方が聞きやすいか、聞き取りにくい(発音しにくい)単語はどれかを客観的に知ることができます。

朗読は心にも脳にも良い効果をもたらしてくれます。さて、ここまでの記事を黙読された方、1~2段落だけでも、どの記事でもよいです。改めて朗読で読み返してみてはいかがでしょうか。

◇「健康のいずみ」6月号(2023年6月5日/第594号)より

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