身体を温めて元気な冬に:暮らしの健康教室

 1月下旬から2月上旬は1年間でもっとも気温が低い時期です。身体が冷えてしまうと血行が悪くなり、肩こりや頭痛、だるさなどさまざまな不調の原因となります。40℃程度のお湯に10分を目安にお風呂は湯船につかるようにし、全身を温めるようにしましょう。ただし42℃以上の湯につかると交感神経が優位となって血管が収縮し、手足に血流が回らなくなってしまいます。身体の表面は一時的に温まりますが、身体全体を温めることができていないため、時間が経つと身体は冷えてしまいます。身体を温めたい場合は40℃程度のお湯に最低でも10分はつかるようにしましょう。
 湯船につかる習慣のない方は足湯でもよいです。できればふくらはぎまで、難しければ足首まではつかりましょう。

筋肉の衰えは冷えにつながる
 筋肉の衰えも冷えの原因となります。特にふくらはぎの筋力が低下すると血液が心臓に戻りにくくなり、より冷えやすくなります。かかとやつま先の上げ下ろしや、ふくらはぎのストレッチがお勧めです。手先や足先の冷えを解消したい場合は、腕を大きく回したり、手や足をぶらぶらとゆすったりすると手先や足先に血液をめぐらせることができます。
 身体を温める食べ物や服装身体を温める食べ物を摂るのもよいです(図)。味噌や納豆、キムチなどの発酵食品は身体を温める作用があります。その他、切り干し大根などの乾物、玉ねぎやカボチャなども身体を温めます。飲み物では、紅茶やココア、生姜湯などがお勧めです。
 身体を冷やさない服装にするのも大切です。首や手首・足首は、温めることで身体全体を温めることができます。マフラーや手袋、靴下などで温めるようにしましょう。ストレッチやマッサージで血流を改善するのも効果的です。
 お腹は太い血管が集まっており免疫に関係する腸もあるため、お腹の冷えや下痢が気になる方は腹巻きやカイロもお勧めです。
 身体の中と外から寒さ対策を行い、冬を元気に過ごしましょう。

◇「健康のいずみ」2月号(2024年2月5日/第602号)より

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