活動報告 ACTIVITY

ご家族と同じ気持ちで寄り添うことの大切さ

中堅看護師

A氏は心不全増悪のため治療に反応がなくなり苦痛が出始めました。ご家族に病状説明と緩和療法について丁寧な説明を行いました。娘様は「最期は絶対に間に合いたいので、変化があった時には連絡をしてください。」と話をしていました。

医療者にとっては、高齢心不全ターミナルの〇〇様。ご家族にとっては大切なお母様。医療者のイメージとご家族の心は、簡単に交わることはないのだと感じました。呼吸が止まるのではないかという恐怖からだと思うと、変化を伝えてほしい気持ちも理解ができます。

スタッフに「変化があった時は迷わずご家族に連絡をいれましょう」と共有していました。急な体調変化によりA氏は逝去され、ご家族は間に合いませんでした。そのことに対し、娘様は大変立腹されました。その理由は、大切なお母様の最期は苦しくなかったのか、一人ではなかったのか、最期の時にそばにいたかっただけなのではないかと思います。

 

コロナで面会禁止になってしまい、残念ながら最期の時にご家族が間に合わない事が多いです。その時よく聞かれるのは「一人にしてごめんね。寂しかったよね。苦しかったね。」という言葉かけです。以前、同じような言葉をかけているご家族が「一人じゃなくて良かったね。看護師さんがいてくれて良かったね。」という声を患者様にかけていました。「一人にしてごめんね」より「一人じゃなくて良かったね。」と思えたら、ご家族のその後の人生は大きく変わっていくのだと思います。

それは、私たちの関わり方でそのどちらにもなるのです。まずはご家族と同じ気持ちで寄り添うことをしていきたいです。そして、ご家族の感情を受け止め、「想う」気持ちを大切にしていきたいです。

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