OPE室[印象に残った患者さんとの関わり」
若手看護師わたしは立川相互病院の手術室で働いている2年目の看護師です。
当院では外科、整形外科、産婦人科、必尿器科、胸部外科、脳外科、皮膚科、循環器科、眼科の手術を年間およそ1900件行っています。また、血管造影室の業務を行っています。
私は新卒で手術室に配属されました。
コロナの影響で成人急性期実習に行くことが出来なかった為ゼロからのスタートでした。
疾患や薬剤はもちろん器械の名前や使い方、各科の手術の手順など覚えることが多く大変だなと感じていました。
しかし、プリセプターをはじめとする先輩方が丁寧に指導してくださり様々な手術に入ることが出来ました。
産婦人科の手術で印象に残っている患者様がいました。
全身麻酔+硬膜外麻酔をする患者様でとても不安が強く、痛いことが大の苦手であると術前訪問に行った看護師から情報を得ていました。手術室に入室したときから表情は硬く「怖いです、痛いですか?」という発言が頻回に聞かれました。私は笑顔で接することや、ゆっくり優しいトーンでの声かけを心がけました。
硬膜外麻酔が始まると患者様は左側臥位になり、膝を抱えるような体位になります。下になっている左腕は前に突き出すように伸ばされていたので、私は患者様の体を支えながら、目線を合わせ、表情など観察を行い、手を握って声をかけ続けました。患者様の手はとても冷たく、小さく震えていました。私はその手を温めるように包み、さすりながら「大丈夫ですよ」「痛いところはありませんか?」「今○○をしていますよ。」と声をかけ、深呼吸を促し、不安であふれてくる涙をぬぐっていました。患者様は、私の腰のあたりを掴んでいました。
術後訪問した際に患者様は「心から安心しました。声をかけてもらいとても助かりました。ありがとうございました。」とおっしゃいました。声かけが患者様の不安軽減に繋がった場面だと感じ印象に残っています。