活動報告 ACTIVITY

あきしま相互病院 2階すみれ病棟「印象に残っている患者さんとの関わり」

若手看護師

 

 私はあきしま相互病院の療養病棟で勤務しています。病状が比較的安定しているものの医療依存度が高く、自宅などへの退院が困難な患者さんが入院してくる病棟です。その為入院中に病状が進行し亡くなられる方もいらっしゃいます。

 

 私は患者さんが亡くなる時には本人のケアはもちろん、家族のケアを意識して何ができるかということを考えていました。例えば家族が来院するまでに患者さんや周辺の環境を整えることや、家族の思いをできるだけ受け止め声かけする事などのケアを行っています。

 

 ある日、身寄りのないA氏が胃がんの緩和ケア目的で入院してきました。麻薬を使われていましたが、一ヶ月も経たないうちに亡くなられました。私は身寄りがない患者さんの看取りを経験したことがありませんでした。ご家族がいなかったA氏は最期にさみしさや孤独感を感じなかったか、ご本人に充分に寄り添うことができていたかと、病院から見送る時に振り返りました。

 

 考えてみれば身寄りがある患者さんでも、患者さんが亡くなる時に必ず家族が付き添えるわけではありません。遠方に住んでおり間に合わない場合や夜間病院からの連絡になかなか気づかない場合など様々な理由で間に合わないこともあります。

 

 一方で私たち看護師を含めた医療スタッフは、長い時間患者さんの側で過ごすことができます。A氏との関わりから、患者さんに対して手を握ったり声をかけたり、今まで以上に積極的にコミュニケーションを取り、患者さんが孤独感を感じないように心がけるようにしています。何ができるかを考えるきっかけとなったA氏のことを忘れずに看護師を続けていこうと思います。

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