十分な水分摂取を忘れずに:暮らしの健康教室

1%不足で喉の渇き、2%不足で脱水症状に

6月6日は飲み水の日。人の身体は大半が水でできており、成人で約60〜65%、高齢の方で50〜55%が水分です。人は水分が1%不足すると喉の渇きを感じ、2%不足すると脱水症状が出始めます。
水分は体内において、外から取り込んだ酸素や栄養、体内で作られたホルモンなどをそれぞれの組織に運び、不要な毒素や老廃物を身体の外に出しています。水分摂取が足りないと尿量も不足し、老廃物などが体内に残って疲れやだるさといった症状が現れます。高齢になるにつれて腎機能は低下して尿を濃縮する力が衰えるので、十分な量の尿で毒素や老廃物を出していく必要があります。

水分摂取は感染予防にも

トリプトファンというアミノ酸を作るのにも水分が必要です。このアミノ酸は脳内で幸せホルモンであるセロトニンや、睡眠を促すメラトニンというホルモンに変化します。そのため、水分が不足すると気分の落ち込みや睡眠の質の低下につながります。
喉や鼻の粘膜にはもともとウイルスを外に追い出す機能が備わっています。十分にその機能を働かせるにも水分が必要です。また水分を摂ることで物理的にウイルスを洗い流すことができるので、こまめな水分摂取は感染予防につながります。

水分摂取の目標量

水分摂取の目標は高齢の方で1日1.5L、成人で1日2Lです。起床時、食事時、入浴前後、就寝前など時間やタイミングを決めて、喉が渇く前にこまめに摂るようにしましょう。ただし水分制限のある方は症状を悪化させる恐れがあるので、決められた量までをこまめに飲むようにしてください。
水分補給に適した水分は基本的にどんな水分でも大丈夫です。ただしアルコールは利尿作用によって飲んだ分以上に排出してしまいますので、水分補給とはなりません。また、清涼飲料水などは、気が付かないうちに糖を摂り過ぎてしまうので、飲み過ぎには注意しましょう。
水分摂取を十分にして、感染を予防しつつ心身ともに健康な生活を送りましょう。

◇健康のいずみ 第558号(2020年6月5日)より