お口の健康は全身の健康に:暮らしの健康教室

5月9日は口腔(59)ケアの語呂合わせから、口腔ケアの日です。口腔ケアとは、歯磨きなどで口の中をきれいにするだけではなく、「食べる」「話す」「表情を作る」などの口の機能を落とさないようにすることも含まれます。

口の中の清潔を保つ
 口の中をきれいに保つことで虫歯や歯周病を予防することができ、認知症や糖尿病、心臓病などさまざまな病気の予防をすることもできます。歯周病は年齢とともに増えていく疾患で、15~24歳で2割、45~54歳の人で5割の人が罹患しているといわれています。
正しい方法で歯磨きをしましょう。歯ブラシは鉛筆のように持ち、毛先が広がらない程度の力で押し当てます。5~10㎜の幅で小刻みに動かすように1~2本ずつ磨きましょう。お口の健康は全身の健康に毎日の適切なケアの積み重ねが大切です!暮らしの健康教室 ●福島早織・保健師歯磨きをする際にシャカシャカ音がしている場合は、動かし方が大きいです。必要に応じて歯間ブラシやデンタルフロスなども併用してみましょう。

口の体操を習慣に
 口の体操も効果的です。口の体操をすることで、唾液が分泌しやすくなり、味覚の向上や、消化を助ける効果があります。また、滑舌の改善や表情を作りやすくもなります。
舌をできるだけ大きく上下左右に出したり、頬の内側をゆっくり左右に回したりしてみましょう。口の周りや頬の筋肉も意識しながら、大きく“あ、い、う”の形を作る運動もよいです。唾液の分泌を促すために、唾液腺マッサージも効果的です(図)。

定期的な検診が大切
自分自身の毎日のケアだけでは磨き残しに気づくことが難しく、知らないうちに虫歯になってしまう恐れがあります。気になる症状がない方でも、定期的な検診を受けるようにしましょう。歯茎からの出血や歯茎の下がりなど気になる症状がある場合は、痛みがなくても歯科にかかるようにしてください。
口の健康は全身の健康につながります。自分の歯で長く美味しく食べ続けるために、改めて口腔ケアを意識してみてください。

◇「健康のいずみ」5月号(2024年5月5日/第605号)より
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