がん検診を受けましょう:暮らしの健康教室

コロナ禍の受診控えによるがん発見の遅れが心配です

コロナ禍での受診率の低下

 7月12日は人間ドックの日です。毎年、健康診断は受けていますか?日本対がん協会によると、2020年度のがん検診の受診率は全体で30.5%と大きく減少しています。
 未受診理由を聞いたアンケートによれば、コロナ感染を恐れる声の他、身体の不調を感じないから、健康に不安を感じないからなど自身の健康意識によるものが多く挙げられています。また、2021年度の健診は控えたいと回答した方は30.7%。過去3年間でがん検診を受けていた人でも2021年度のがん検診は控えたいと回答した人は26.7%と、およそ4人に1人が今年度のがん検診は控えたいという結果でした。
 コロナ禍であってもがんの発生率は変わらないとすると、昨年度は少なくとも日本で約1万件以上のがんが発見されなかった可能性があるという計算になります。

がん検診の目的

 がん検診の目的は早期にがんを発見して治療に結び付け、がんで亡くなる人を減らすことです。つまり自覚症状のない人こそが、がん検診の対象となります。
 現在、健康診断や人間ドックでは5種類のがん検診(肺がん、胃がん、大腸がん、子宮がん、乳がん)を推奨しています。その理由は、早期のうちに発見できること、治療法が確立していることなどです。早期のがんであるほど完治できる確率は高く、治療にかかる費用も安く済みます。
 定期的にがん検診を受け、精密検査と言われたら早めに受診をすることが大切です。

定期的な健診が重要

 「日本人の2人に1人はがんになり、3人に1人はがんで亡くなる」時代です。がんは生活習慣や遺伝が大きく関わっているため、すぐにかかる人数を減らすことは難しいかもしれません。しかし定期的にがん検診を受けることで、がんで亡くなる人の数を減らすことはできます。
 診療所や健診センターは感染対策をしっかり行っています。感染が心配と感じている方もぜひ、ご自身の健康のために健康診断に行きましょう。

◇健康のいずみ 第571号(2021年7月5日)より