脳を活性化して認知症を予防しよう:暮らしの健康教室

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今日から予防を心がけた生活を

 国際アルツハイマー病協会は、毎年9月21日を「世界アルツハイマーデー」と制定しています。アルツハイマー型認知症を完全に治す方法はまだ見つかっていません。アルツハイマー型認知症にならないこと、なったとしてもできるだけ進行を遅らせることが重要です。
 アルツハイマー型認知症の発症予防と進行予防には、適度な運動、バランスのよい食事、社会活動、知的活動など脳を活性化する活動が重要です。

楽しめる知的活動や運動を

 知的活動とは思考、記憶、判断などのことです。例えば、新聞や本の感想や心に残ったことを書きとめることや、クロスワードなどのゲームは手軽にできてお勧めです。買い物時のお金の計算、献立や料理の手順を考えること、手芸や日曜大工など、日常生活に取り入れていくと無理なく続けられます。嫌なことはストレスになって逆効果となるので、ご自身が楽しいと思えるものを取り入れてみましょう。
 運動は歩くなど軽いものでよいです。無理のない範囲で行いましょう。可能ならば、歩きながらしりとりや計算をしたり、「看板」「電信柱」など目にとまったものの名前の漢字を空中に書いたり、素敵な景色を見つけて写真に撮ったりなど、脳を使いながらの運動がより効果的です。

食生活や社会活動へも意識を

 肥満も痩せすぎも認知症のリスクを上げます。菓子パンや単品メニューは極力避けて、米などの主食、肉魚などの主菜、野菜やキノコなどの副菜をそろえることを意識して食べましょう。社会活動も認知症予防に重要です。少人数で短時間、十分な感染対策、電話や手紙、オンラインなどの通信技術も使って、コロナ禍であっても人や地域とのつながりを持つようにしましょう。
 アルツハイマー型認知症の発症・進行予防は20、30代から始めても早すぎることはありませんし、90代から始めても遅すぎることはありません。ぜひ今日から脳の活性化を意識してみてください。

◇健康のいずみ 第573号(2021年9月5日)より

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