活動報告 ACTIVITY

うれしい たのしい 大好き!

中堅看護師

「おーい!早く帰らせろよ!」

その声は大きく響いている。ナースステーションの目の前の病室に入院しているA氏は車椅子に浅く腰をかけ、尿道カテーテルバックを手に持ち、ゆっくりと立ち始める。私服に着替え、ショルダーバッグを肩から掛け、帰る準備は万端といったところだ。

アルツハイマー型認知症を患っているA氏は、入院当初は体動困難で発熱もあり、看護師との会話も少なかった。しかし、次第に病状が回復し、チューブの自己抜去や帰宅願望が強くなるなど、認知症の症状が顕著に現れてきた。

A氏とどう接していけばいいのかを多職種で連日話し合っていた。毎日、担当看護師が中心となり、A氏の思いを傾聴したり、気分転換になるように散歩に出かけたりした。するとA氏は怒ることも少なくなり、笑顔も増えていった。

私は患者さんが不安や恐怖を感じずに入院生活を送ってほしいと考えている。特に認知症の患者さんは環境の変化に敏感で、より強く不安や恐怖を感じることが多い。1日でも早く安心できるように患者さんの目を見て、言葉に耳を傾け、肌に触れていきたい。

そのために日々、学んだことを現場で活かしていきたいと考えている。

私は、患者さんと触れ合うことが楽しいし、安心した姿を見ることがうれしい。そしてそんな患者さんが大好きなのである。

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