活動報告 ACTIVITY

人工肛門造設とそれに伴う福祉サービスについて

中堅看護師

40代のA氏は大腸カメラで直腸癌を指摘され、他病院に入院。腹会陰式直腸切断術+ストーマ造設術を施行。入院に至るまでの検査は、最初の大腸カメラやPET-CTなどで総額8万円ほどの自己負担となった。手術を行ったのは翌月だったので高額医療費制度の適用とはならなかった。入院前に高額医療費制度については説明があり、限度額適用認定証(事前に申請し、自己負担を限度額内にしてもらう制度)については申請することを勧められたが、申請書を送ってもらう頃には入院しているため、事前申請は行わなかった。入院・手術を行った月の自己負担は約77万円で、そのうちの差額ベッド代は12万円(15500円)であった。差額ベッドについては入院時に事務の説明があり、差額ベッドの利用は希望しないと話すと、その場合入院や手術が延期になるかもしれませんと説明されたため、やむなく同意した。退院後に障害者手帳を取得。障害者のサービスについては、厚い説明冊子はあるものの、障害の程度によって利用できるサービスが異なるため、非常にわかりにくくなっていた。

当院は差額ベット代をいただかないため、そのシステムをよく知らなかったが、希望に丸をつけないと、入院・手術が延期になるという説明があったことに驚いた。また、退院後に必要となる書類は、保険組合や職場、役所、保険会社など多岐に渡り時間もかかる。障害者の補助も医療費の補助もほぼ全て自分が申請しないと受けることができない。つまり、制度があることを知らなければ申請もできない。さまざまな制度の存在を知っておかなければ、サービスへ繋ぐことができない。看護師として制度を必要とされる患者さんと出会ったときは、他職種との連携を深め支えていきたい。

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