テーマ2 立川相互病院が北口に移転

さらなる飛躍、急性期医療の充実へ

 急速な少子高齢化や格差拡大を背景に、無差別平等の医療・介護へのニーズはかつてなく高
まっている。住み慣れた町でいつまでも暮らしたいという多くの思いに寄り添いながら、健生会は「地域完結型医療」の構築を進めてきた。2016年12月、新病院としてスタートした立川相互病院は、その地域医療連携の中で、高度医療を提供する急性期病院としての機能充実をめざした。

新病院建設の3つの意義

  • 無差別平等の医療を実践する基幹的な急性期病院として発展させる
  • 憲法25条の立場にたったあるべき「地域包括ケア」づくりをめざす
  • 民医連、地域医療を担う医師・看護師などの専門職養成をいっそうすすめ、教育・交流の拠点をめざす

新病院が建った場所はかつて基地だった…

 新病院の建設地は、敗戦までは陸軍立川飛行場、その後米軍立川基地であった場所。基地返還から40年を経て、いのちを守る医療と平和を発信する拠点となった。

昭和初期に撮影された、陸軍立川飛行場
(立川市歴史民俗資料館より提供の写真を加工して掲載)
(現在の立川相互病院の場所に建っていた)第五連隊飛行機工場の取り壊し直前の姿(1995年、楢崎茂彌氏撮影)
2016年6月新病院の躯体完成。設備、内外装工事が進む

新病院開設祝賀会に430人が集う

 新病院の開院を目前にした2016年10月、立川相互病院・健生会ふれあい相互病院の開設祝賀会が、近隣の医療関係者や三多摩健康友の会、職員など430人が集い開催された。2つの新病院それぞれが特色を生かしながら、地域の健康に貢献する決意が語られた。

新病院始動1日目は、引っ越し大作戦!

 2016年12月1日新病院が開院し、100人を超える入院患者さんの旧病院からの移送が行われた。患者さんや医療機器を安全第一に移送するために、職員は半年前から綿密な準備を重ねてきた。当日は朝7時からスタート。朝からの冷たい雨の中、患者さんの様態急変もなく、予定時間どおりにすべての移送を無事終了することができた。

朝7時、新病院エントランスで、スタッフ全員の打ち合わせ。引き締まった緊張感が漂う
新病院で最初の食事。患者さんにも笑顔がこぼれる

略年表

2018年
 7月 立川相互病院新病院長就任祝賀会
2019年
 8月 国保問題で立川市と懇談
2020年
 2月 PFASをめぐる学習交流会開催
   法人COVID-19対策会議を始動
 5月 新ビジョン21検討会議
 8月 近隣5病院(立川相互病院・立川共済病院・災害医療センター・武蔵村山病院・東大和病院)で「新型コロナ対策圏域病院会議」を開始
   あきしま相互病院増床計画(199床)の承認
 9月 法人第7次長計策定委員会の立ち上げ
2021年
 1月 法人全診療所にてPCR検査実施方針を提案し了承
 2月 新型コロナ対策について立川市と交渉
 9月 法人に新型コロナ自宅療養フォローアップセンター立ち上げ
2022年
 1月 新型コロナ第6波の感染拡大、立川相互病院ではレベル3の増床準備
 3月 全医師会議にて、あきしま相互病院増床の集中論議
   東日本大震災11年・憲法を守るスタンディング行動
   社員総会にて、ロシアのウクライナ侵攻反対決議、署名推進を決定
 7月 立川相互病院で6階東病棟・HCUを中心にコロナ対応病床増を検討(20日より順次実施へ)
 11月 「多摩地域のPFAS汚染を明らかにする会」の記者会見
 12月 共立医療会との法人合同
2023年
 1月 全事業所に新型コロナウイルス検査機器「ID NOW」を設置
   PFAS採血検査(国分寺市分)の中間報告の記者会見
 2月 「PFAS相談外来」設置を決定
 3月 健生会・共立医療会法人合同祝賀会

2012-2022