快適睡眠生活:暮らしの健康教室

投稿日から1年以上経過しており、内容が古い可能性があります。

疲労回復や免疫力の向上のために!

 厳しい残暑で寝苦しい季節です。睡眠には記憶の整理と定着、疲労回復や免疫力の向上、自律神経の調整などの役割があります。
 また食欲を調整する働きもあるため、肥満や糖尿病などの生活習慣病の予防にも効果があります。

睡眠の質を落とす原因

 睡眠の質を落とす原因はさまざまあります。痛みや咳、頻尿など身体的な要因がある方は、症状の軽快によって自然と睡眠の質も改善できることもあります。気になる症状がある方は受診を検討してみてください。
 夜間トイレに起きる方は、1日の飲水量を測ってみましょう。目安は1日1500ml程度です。また塩分の濃い食事は尿の量を増やすため、薄味を心がけることも大切です。足のむくみがある場合は、夕方30分程度、ウォーキングか仰向けで足を上げて過ごすとよいです。

寝付けないときには

 考えごとをして寝付けないときは、いったん布団から出て本や音楽などリラックスできることをして過ごし、眠気がきてから布団に戻るようにしましょう。
 スマホは逆に目が冴えてしまうので避けたほうがよいです。

眠りやすい環境を

 部屋の環境も大切です。明るい部屋は眠りを浅くするため、寝る1~2時間前から部屋の照明を一段暗くしておきましょう。就寝時は完全に照明を落とすか豆電球程度の明るさまでがよいです。夜間トイレなどで起きたときに完全に照明をつけてしまうと目が冴えてしまいます。フットライトなどを活用し、部屋を明るくしすぎないようにしましょう。
 室温は涼しいと感じる程度がよいです。暑いときは我慢せずにエアコンを使いましょう。直接風が当たらないように注意してください。冷感素材の寝具や、普段着よりも1サイズ上の寝間着にするのもよいです。
 質の良い睡眠は起きている時間も健康で充実したものにさせます。ぜひ睡眠時の一工夫を試してみてください。

表 質の良い睡眠とは
・昼夜のメリハリがはっきりしている
・日中に眠気や居眠りすることがない
・途中で覚醒することが少ない
・朝は気持ちよくすっきりと目覚める
・目覚めてからスムーズに行動できる
・寝床に就いてから時間をかけすぎずに入眠できる
・睡眠で熟眠感が得られる
・日中、過度の疲労感がなく満足度が得られる
(厚生労働省:睡眠の質の評価指標より)

◇「健康のいずみ」9月号(2022年9月5日/第585号)より

関連記事
>>睡眠の質を上げて心身ともに健康に

>>バックナンバーはこちらから