乗り物酔いを予防して新生活をスタートしよう:暮らしの健康教室

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自律神経の乱れが症状を引き起こす

 4月10日は「酔(4)い止(10)め」という語呂合わせで、「酔い止めの日」となっています。乗り物酔いは動揺病とも呼ばれ、乗り物以外にも、映画やゲームなどでも気分が悪くなることがあります。

原因は脳の混乱

 どちらの場合も、身体の平衡感覚やスピードを感じる耳からの情報と、目や身体からの情報の違いによる、脳の混乱で起こります。脳が混乱すると自律神経を乱れさせ、めまいや吐き気などの症状を引き起こします。
 また、臭いや空腹時・満腹時、酔うかもしれないという不安、寝不足や疲れなども乗り物酔いを引き起こす原因となります。

自分に合った予防策を

 乗り物酔いを予防するには、まず乗る前にほどよくお腹を満たし、前日の夜は睡眠を十分にとるようにしましょう。乗った後は進行方向を見て乗り物の動きを予測し、耳と目からの情報を一致させるとよいです。進行方向が見えない時は、できるだけ遠くを見るようにしましょう。景色を見ても酔いそうな時は、目を閉じて寝てしまってもよいです。
 また頭が揺れて耳の負担を増やさないように、揺れの少ない席(図)やヘッドレストのある席を選ぶこと、あごを引いて座ることも効果的です。ガソリンや食べ物の臭いでも酔いやすくなります。できるだけ窓を開けて換気をすることも大切です。

リラックスが大切

 不安感やストレスはそれだけで自律神経を乱れさせるので、好きな音楽を聴くなどリラックスする工夫をしましょう。ただしスマホや本などは逆効果となるので避けたほうがよいです。
 生姜の入った飲み物や炭酸飲料、梅干しやチョコレートは軽度の乗り物酔いに効果的です。逆に酔いやすくなる柑橘類の飲食は避けましょう。手首のしわから指3本下がったツボを押すことや、耳のマッサージもよいです。
 新年度を元気にスタートできるよう、乗り物に酔いやすい方は、ぜひ酔い止め対策をとってみてください。

◇「健康のいずみ」4月号(2023年4月5日/第592号)より

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