活動報告 ACTIVITY

5階西病棟「印象に残った患者さんとの関わり」

若手看護師

私は立川相互病院の5階西病棟で勤務しています。5階西病棟は消化器、呼吸器、泌尿器の外科病棟で手術や術前後の化学療法、終末期の患者さんが入院しています。私が患者さんとの関わりで1番印象に残っているのは、S状結腸穿孔で人工肛門(ストーマ)造設術を行った70代女性A氏との関わりです。S状結腸穿孔では腹腔内に便汁などの消化管液が漏れでることで、腹膜炎を引き起こして、敗血症や死亡に至ることがあります。そのためすぐに手術を行う必要があり、A氏も緊急で手術を行うことになりました。普段、人工肛門造設術を行う場合は患者さんの不安を取り除くために、事前にストーマ装具(ストーマからの便を受け止めるための袋)に実際に触れてもらうなど、人工肛門に関するオリエンテーションを看護師が行います。しかし、A氏は緊急手術となったためオリエンテーションを行うことが出来ませんでした。それにより手術後の人工肛門への受け入れが悪く、「いつこのトマト(人工肛門)は取れるの?」や「こんなのをつけてると外にも出かけられない」などの発言が多く聞かれ涙を流す様子などもありました。ストーマを受け入れられるようにする為には、何をすれば良いかをチームで話し合いました。これまでにストーマ造設をした人の様子を伝えたり、人工肛門の説明を統一したりと受け入れられるよう関わりました。

退院後は訪問看護を導入することになったため、指導のゴールを緊急時に自分でスト一マ装具を貼付できるレベルとしました。徐々に受容できてきたところで便排除の指導から行い、ストーマ装具交換の指導を行いました。できていることを積極的に伝えるなど、A氏のモチベーションが下がらないよう関わった結果、最終的には「一緒に生きてくから私がやんないとだね」や「家で交換しやすいように、もう手袋とか必要なものを買ってもらったの」など前向きに受け入れる様子が見られました。

人工肛門造設後はボディーイメージの変化やストーマセルフケアが必要など、今までの生活からの変化が伴います。受け入れは人それぞれのため、患者さんに合わせた声掛けや傾聴する時間を設けるなど、ストーマや指導を受け入れられるよう関わる必要があると改めて学ぶことが出来ました。

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