6月28日、患者様が100歳を迎えられました。当日は国立市々長様もお祝いに来院され、ご家族と一緒に誕生会を開きました。いつもはミキサーの食事ですが、この日は栄養科が特別にフルーチェのデザートとバースデーカードを用意したところ、「ありがとう!」と笑顔いっぱいに喜んでいただきました。最後にご家族、市長さん、スタッフと一緒に写真をとり、和やかなひと時となりました。
私たちの病院では地域で暮らす100人超の患者様のご自宅へ、まるで病院で回診をするように訪問診療をおこなっています。病院に当直医がいるように、在宅医療の現場では当番医師が夜中の急変にも出動します。
この地域の中枢を担う総合病院から初老のガン末期の方の紹介がありました。それは朝一番の電話で、「どうしても家に帰りたい、移動中や今日中の最期も十分予測されますが、本人の強い希望なのです、訪問診療をお願いしたい」との内容でした。今の時代、申込を受けて説明をし同意を得てからの診療となります。しかし残された時間がない状況です。お会いしたこともないその方の「最後の時間」を支える助けになりたいと思いお引き受けし、当日の訪問診療をしました。「帰ってきてよかった」「富士山も見ることができた」と苦しいながら柔らかな表情をされていました。ご家族へ、今後予想される事態を医師から説明して退席しました。午前5時、長女様から緊急連絡が入り自宅へ伺い確認をさせていただきました。お会いしてからわずか10時間後のことでした。
微力ながら私たちの支援病院があったから自宅での最後が可能になったのではないかと思います。後日、四国のある町の役所から連絡がありました。「確認が6:23分となっていますが病院の医師がその時間にご自宅へ行かれたのですか?」と聞かれ、当院のシステムを簡単に説明しました。すると「この地域はその時間に医師が患者宅で確認することは大変珍しいので問い合わせをしました」「これからも是非頑張ってください」とお会いしたことのない方からエールをいただきました。1人の患者さんが私たち在宅の輪を広げてくださった感じがします。
在宅室 看護師
立川法人会が地域貢献の一助にと日頃から集めていた未使用のタオル100枚があきしま相互病院に届けられました。病院では患者様への利用や、災害時の備品として使用させていただくことにしています。あたたかい心遣いに感謝申し上げます。